ゴールデンウィーク直前の4月24日から4日間、世界最大規模の放送機器展「NABshow2017」がラスベガスで開催されました。
今年もB-SATから放送機器の動向調査に行ってまいりましたので、少しご紹介します。
世間ではトランプ新政権が何かと話題になっていますが、4月に入りシリア空爆や北朝鮮との関係悪化により、少し不安はありましたが無事入国することができました。
放送業界の最近のトレンドは“4K・8K”“HDR/広色域”といえますが、2018年12月に日本の4K・8K実用放送開始が決まったことを受けて、カメラなどの単体製品からトータルシステムとしての提案が増えてきました。これから、放送局への導入が始まるものと思います。日本以外は、4K・8KよりもHDR/広色域に興味があるようですが・・・
4K・8K以上に注目されたのは“IP化”です。機器間の接続をIPにしようというもので、いわゆるLANケーブルで放送機器をつなぎます。これまで映像・音声・制御をそれぞれ専用のケーブルで接続していた機器のインターフェースがIPになることで、シンプルでより柔軟なシステム作りが期待できます。
さらに”クラウド”というキーワードにも注目です。世界中に張り巡らされたネットワーク上に、どこからでもアクセスできるデータセンターを設け、場所を意識することなく柔軟な番組制作/送出が可能となります。番組取材から放送まで、クラウド上でこなしてしまうという、夢のような仕組みです。
さて、ここはラスベガスです。夕方になるとこんな光景があちこちのブースで見られます。これも、ビジネスの一環でしょうか。参加したかった気もしますが、遠慮しておきました・・・
今回は、クラウドのお話をしました。BS放送に携わる私たちの仕事には、同じクラウドでも雨雲は厄介な存在ですが、こちらのクラウドは今後の放送局の仕事に多くの恩恵をもたらすかもしれません。
1年後のNABshowでは、どんな発見があるか楽しみです。(T.S)