株式会社放送衛星システム(略称「B-SAT」)は、平成5(1993)年4月12日に開催された創立総会で産声を上げ、翌13日が創立記念日となりました。それから20年を経た平成25年4月13日に、創立20周年という大きな節目を迎えました。
これまでB-SATが目指してきた、より信頼される放送衛星の運用体制として、放送衛星BSAT-3a・3b・3cの3機による強力な相互バックアップ体制が、平成24年に完成しました。それと併せて、株式会社としての成長・成熟を目指す経営改革についても着実に推進してきており、一定の成果を上げています。このように、次のステージへのベースを築いた上で20周年を迎えたことは、B-SATにとって将来への展望を拓くものとして、この上ない喜びです。
B-SATの創立時、BS放送は、4つの周波数(中継器)を使ってのNHK、JSBとハイビジョンの試験放送だけという状況でした。現在は、日本が使用できる12の周波数のすべてを使って、ハイビジョン放送28番組を中心に、地上放送とは一味違った、豊かで多彩な放送文化が創り上げられています。また、平成23年3月11日の東日本大震災に際しBS放送の対災害性・有用性が実証され、人々のライフラインとしてのBS放送の価値や役割が再認識されました。
このように発展を遂げ、「基幹放送」として影響力を増したBS放送を将来にわたって支えていくB-SATの使命と責任を果たすため、365日、24時間体制で放送衛星の安定運用に全力で努めています。また、万一の大災害時にも視聴者の皆さまのもとにBS放送を確実にお届けするための万全の体制構築にも全力で取り組んでいます。
一方、スーパーハイビジョン放送に向けての動きが活発化している状況の中で、B-SATがこれまでに培ってきた専門技術等を活用して、新しい放送システムの牽引車の役割も果たしてまいります。そのために、新たな周波数確保のための国際対応や次世代衛星のあり方についての検討を行っていきます。そのような新しい挑戦を含め、20年経過後の次のステージにふさわしいB-SAT像の構築が次の課題と心得て、事業展開とともに経営改革を進めてまいります。
皆さまの変わらぬご支援、ご協力をお願い申し上げます。
平成25年4月17日
株式会社放送衛星システム
代表取締役社長 竹中 一夫