北京という首都直下で行われているイベントだけに、開催の方針は政府のメディア戦略を色濃く反映したものになっているようで、
特に中国政府の推し進める『三網融合政策』(放送、CATV、インターネットを融合させることで、付加価値の高いサービスを提供し、国民の生活レベルを向上させ、また災害時のライフラインとして活用していく)が展示全体を貫く大きな柱となっていました。
従って展示の中心には、CATVおよびFTTH(ブロードバンド&IPTV)のネットワークインフラ構築システムやネットワーク機器が据えられており、中国全土でのCATVおよびFTTHの普及を強くプロモートしていました。
中国の広大な国土からすれば、衛星一機で国全体をカバーできる、直接衛星放送(DBS)がより大きな役割を果たしていてもおかしくありませんが、
現状DBSはあくまでも難視聴対策として位置づけられ、政府の一部門である『中国広播電視衛星直播管理中心』が、農村・地方を中心に無料の衛星放送を提供しているそうです(TV60ch、ラジオ40ch強)。
2011年にスタートした衛星放送は既に4000万世帯をカバーするまでに急速に普及しています。
(都市で受信できないのは、どうやら衛星放送がベルリンの壁崩壊の引き金となったことを教訓として、若干警戒気味なところがあるようです。)