会議の日程が押し詰まってくると“evening session”とか　“holiday meeting”とかいう発言がポンポン飛び出して会議の進行を後押しします。
今回は最終日の終了時刻が少し遅くなったくらいで済みましたが大もめにもめる議題があると・・・、想像したくありませんね。

1日空けた翌々日にWP4Aの上部会合であるSG4が開催されました。SG4は、衛星業務のシステムや無線インターフェースを検討するWP4Bと移動衛星業務や無線測位衛星業務の軌道や周波数有効利用を検討するWP4Cの検討結果を合わせた衛星業務全般を審議します。

WP4Aと4Bと4Cが何日もかけて検討した結果を1日で審議するので会議の進行はとてもすみやかです。
会場の後ろには小部屋がいくつも用意されていますが、これは同時通訳ブースなんです。ITU-RのSG会合ではフランス語やアラビア語など6か国語の同時通訳がつきます。技術的な専門用語やITUならではの略語も出てきますので通訳さんも大変だと思いますが、国際間の相互理解のためには欠かせないのですね。

SG4会合は来年の再会を約束して夕方に終わりました。
会議が終わってひと息つけたので、ホテルに荷物を置いてからレマン湖畔を散歩してきました。ホテルから湖畔まではゆるやかな坂をのんびり下って15分くらいです。9月のジュネーブは夜の7時過ぎまで明るいので、ジュネーブのシンボルの大噴水ジェッドーが輝いて時おり水しぶきに虹がかかっています。
晴れていたのでジェッドーの向こうにモンブランが見えると思ったのですが、この日も雲に隠れていました。なかなか見られないものですね。

次のWP会合は2013年5月に、SG会合は10月に開催される予定です。
B-SATは、今後とも世界的な無線通信の利用を推し進めるためITU-R会合で放送衛星業務に関わる検討を中心に貢献していきます。　（K.H.)